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山笑ふ



camera: Polaroid Spectra MB


気付けばポラ写真連続。
(最近ちっとも現像に出していないせい;
たまったフィルム、出しにいかなくちゃ!)

写真は庭のシデコブシ。
英名はStar Magnolia 。薄紅色の星たち。
露出の設定を変えての2枚。





卯月だより

今月初めに父が大きな手術を受けました。
おかげさまで
その後の経過も順調で家族一同ほっとしています。

父が入院している病院の近くには
軽いトレッキングにもってこいの小さな山があって
麓にはカタクリの群生地もあるので
春の陽気に誘われて
週末にはたくさんのハイカーがやってきます。
病室の窓からはリュックを背負った中高年の方々が
最寄りの駅から病院の前を通って山へ向かうのが見えます。
入院した頃は枯れ木ばかりの寂しい様子だった山も
今はすっかり萌葱色。美しい新芽の緑に彩られました。


手術当日は雨上がりのさわやかな春の陽気で。
「手術日和だね」なんていう冗談を言いながら
幾重もの扉の向こうに運ばれていく父を見送って。
家族用控え室の窓には、今を盛りと満開の桜。
最初のうちは、持ってきたお昼用のおにぎりを
まるでお花見気分で食す余裕すら。
時間がかかる手術だ、と先生からは言われていたけれど
心配性の母は3時間を過ぎたあたりから
動物園の熊みたいに手術室の前を行ったり来たりしはじめ、
予定の5時間を過ぎて
それでも「大丈夫大丈夫」と皆を励ましていた看護師の妹も
さすがに6時間半を超えた頃から
顔色が青ざめ、私も急激に不安になり。
のど元過ぎれば、で、今となっては笑って話せるけれど
生きた心地がしない、ってこういうことを言うんだって
初めて分かった気がしました。
実際には予想よりもむずかしい状態で
8時間半の手術に。
先生も父も本当によくがんばってくれました。

日頃からストイックで健康に人一倍気を使ってきた父。
酒もタバコもやらず
リタイヤ後は週に何度かの仕事とゴルフの生活。
ほぼ毎日のウォーキングとストレッチを欠かさず、
休日でも出勤日でも変わらぬ時間の早寝早起き。
私が生まれてこのかた、
入院どころか、風邪で熱を出して寝込んだのすら
見たことがない人で。
だから正直、
手術を受けている父の姿を想像することはかなりショックで
手術を終えて出て来る父の姿を直視できるか自信が持てなくて。

でも
手術室から運ばれてきた父は
私たちの前を通り過ぎるほんの短い間に
まだ麻酔から覚めたばかりだろうに
かけ声に何度も頷いてくれて
その力強さに、全身の力が抜けてしまうくらいほっとしたのでした。
そして次に面会を許された翌日の昼。
集中治療室の父はたくさんの機械と管につながれて痛々しかったけれど
私たちを見るなり酸素マスクの下から微かな声でこう言いました。
「お前たち昼飯は食べたのか?」

自分の状態を差し置いて、私たちの食事の心配をするなんて。
やっぱり父は父だ。どんなときでも私たちを守る一家の大黒柱なのだ。
そのひとことで私たちは
手術が無事終わったこと、大きな山を超えたことを
心から喜ぶことができたのでした。

人間の生命力と現代の医学は驚くほどすごくて。
毎日目を見張るように確実に回復していく姿に感激したりして。
命というものは、
それを意識するともしないともに関わらず
死を迎えるその瞬間まで
ひたすら前を向き生き続けるものなのだ、などと感じたり。

術後も父は
やはり家にいる時と同じように規則正しく。
看護師さんに言わせると「模範的で優秀」な患者さんで。
本当は苦しかったり痛かったり
不安だったりするに違いないのに
そんなそぶりはまったく私たちに見せることはありません。
どんなに聞いてもいつも穏やかな表情で
「痛くないよ」「大丈夫だよ」と応えてくれます。
おかげで看病する私たちは本当に救われています。

2月の中旬、突如突き落とされた暗い闇から
ようやく出口の明るい光が見えてきました。
このまま行けばゴールデンウィークは家で過ごせそう。
今の目標は、がんばってリハビリして
家族そろって父の故郷・岩手へ療養旅行に出かけること。
それを楽しみにがんばります。


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| Flowesr and Greens | 20:22 | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

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